農学に根ざす野外研究~附属施設の活動から~ [研究]
東京大学農学部の歴史は、明治7年(1874年)に現在の新宿御苑内に創設された
内務省
農事修学場にまでさかのぼることができます。
農事修学場は、その後農学校となり、明治10年から現在の駒場I、駒場IIキャンパ
スを含む
広大な土地に移り、日本の近代農学の発展の礎を築いてきました。明治23年に帝国
大学と合併
し、農科大学が創設され、その後、東京帝国大学農学部となりました。
昭和10年には、第一高等学校との敷地交換により、現在のキャンパスに移転してい
ます。
人の営みと関わりの深い植物、動物、微生物を中心とした生命現象を、分子・細胞レ
ベルから、
個体・群集レベルにわたるまで幅広く理解し、これを人類の生活向上のために応用で
きる人材の
育成を目的とする。今回のセミナーは「農学に根ざす野外研究~附属施設の活動から
~」と言う
テーマで3つの技術開発についての講演です。
「農学に根ざす野外研究~附属施設の活動から~」
1.日時 2011年6月18日(土)13:30~16:30
2.場所 東京大学 弥生講堂・一条ホール
(アクセス)http://www.a.u-tokyo.ac.jp/yayoi/map.html
3.参加費 無料(定員300名、先着順、事前登録不要)
4.プログラム(詳細http://www.a.u-tokyo.ac.jp/seminar/seminar40.html
< 講演 >
テーマ1 「新規に開発した二つの家畜伝染病の統御法」
講師 附属牧場 教授 眞鍋 昇
概要 我が国の食の安全を取り巻く環境は年々厳しくなってきており、畜産分野
ではこの10年間だ
けでも動物から動物に伝染する口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ、動物から人間に
伝染する牛
海綿状脳症などが大きな社会問題を引き起こしてきた。
附属牧場では、最先端の科学技術を活用してこのような家畜伝染症を統御する新規な
手法の研
究開発を続けて社会に貢献している。今回、遺伝子ノックアウトという新技術を駆使
して病原因
子プリオンを取り除いて牛海綿状脳症に罹患しない牛を作出した例と発酵温度が11
7℃に達す
る好気性超高温発酵菌叢を用いて家畜糞尿処理することで腸管媒介感染症を元から絶
てる技術を
開発した例を紹介する。
テーマ2 「水資源枯渇に対応する稲作技術の開発」
講師 附属生態調和農学機構 助教 加藤 洋一郎
概要 熱帯アジアを始め、農業用水の不足が懸念される地域が急速に拡がっている。
このため、生産量
を維持したまま水消費量を出来るだけ減らすような稲作の開発が世界中で進められて
いる。
講演では附属生態調和農学機構における取り組みを含め、持続的な水資源利用を可能
にする稲作
技術に関する研究を紹介する。
テーマ3 「森の生き物の大発生~森林生態系の自己調節機構~」
講師 附属演習林 教授 鎌田 直人
概要 東大演習林はさまざまな長期データを蓄積し研究に利用している。森林は静的
に見えるが、実は
ダイナミックに変動しながら長期的な安定性が保たれている。昆虫が大発生しても、
森林生態系の
自己調整能力が働き、自然に終息していく。ブナ林で周期的に大発生する蛾を対象に
森林生態系に
おける生物間相互作用のメカニズムとダイナミックスを紹介する。また、進行しつつ
ある気候変動
と昆虫の大発生に対する影響についても紹介する。
5.参加申し込み方法 事前申し込不要です。直接、会場にお越しください。
6.問い合わせ 東京大学農学系総務課 総務チーム 総務・広報情報担当
電話 03-5841-8179, 5484 E-mail koho@ofc.a.u-tokyo.ac.jp
主催 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
共催 財団法人 農学会
内務省
農事修学場にまでさかのぼることができます。
農事修学場は、その後農学校となり、明治10年から現在の駒場I、駒場IIキャンパ
スを含む
広大な土地に移り、日本の近代農学の発展の礎を築いてきました。明治23年に帝国
大学と合併
し、農科大学が創設され、その後、東京帝国大学農学部となりました。
昭和10年には、第一高等学校との敷地交換により、現在のキャンパスに移転してい
ます。
人の営みと関わりの深い植物、動物、微生物を中心とした生命現象を、分子・細胞レ
ベルから、
個体・群集レベルにわたるまで幅広く理解し、これを人類の生活向上のために応用で
きる人材の
育成を目的とする。今回のセミナーは「農学に根ざす野外研究~附属施設の活動から
~」と言う
テーマで3つの技術開発についての講演です。
「農学に根ざす野外研究~附属施設の活動から~」
1.日時 2011年6月18日(土)13:30~16:30
2.場所 東京大学 弥生講堂・一条ホール
(アクセス)http://www.a.u-tokyo.ac.jp/yayoi/map.html
3.参加費 無料(定員300名、先着順、事前登録不要)
4.プログラム(詳細http://www.a.u-tokyo.ac.jp/seminar/seminar40.html
< 講演 >
テーマ1 「新規に開発した二つの家畜伝染病の統御法」
講師 附属牧場 教授 眞鍋 昇
概要 我が国の食の安全を取り巻く環境は年々厳しくなってきており、畜産分野
ではこの10年間だ
けでも動物から動物に伝染する口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ、動物から人間に
伝染する牛
海綿状脳症などが大きな社会問題を引き起こしてきた。
附属牧場では、最先端の科学技術を活用してこのような家畜伝染症を統御する新規な
手法の研
究開発を続けて社会に貢献している。今回、遺伝子ノックアウトという新技術を駆使
して病原因
子プリオンを取り除いて牛海綿状脳症に罹患しない牛を作出した例と発酵温度が11
7℃に達す
る好気性超高温発酵菌叢を用いて家畜糞尿処理することで腸管媒介感染症を元から絶
てる技術を
開発した例を紹介する。
テーマ2 「水資源枯渇に対応する稲作技術の開発」
講師 附属生態調和農学機構 助教 加藤 洋一郎
概要 熱帯アジアを始め、農業用水の不足が懸念される地域が急速に拡がっている。
このため、生産量
を維持したまま水消費量を出来るだけ減らすような稲作の開発が世界中で進められて
いる。
講演では附属生態調和農学機構における取り組みを含め、持続的な水資源利用を可能
にする稲作
技術に関する研究を紹介する。
テーマ3 「森の生き物の大発生~森林生態系の自己調節機構~」
講師 附属演習林 教授 鎌田 直人
概要 東大演習林はさまざまな長期データを蓄積し研究に利用している。森林は静的
に見えるが、実は
ダイナミックに変動しながら長期的な安定性が保たれている。昆虫が大発生しても、
森林生態系の
自己調整能力が働き、自然に終息していく。ブナ林で周期的に大発生する蛾を対象に
森林生態系に
おける生物間相互作用のメカニズムとダイナミックスを紹介する。また、進行しつつ
ある気候変動
と昆虫の大発生に対する影響についても紹介する。
5.参加申し込み方法 事前申し込不要です。直接、会場にお越しください。
6.問い合わせ 東京大学農学系総務課 総務チーム 総務・広報情報担当
電話 03-5841-8179, 5484 E-mail koho@ofc.a.u-tokyo.ac.jp
主催 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
共催 財団法人 農学会
タグ:野外研究