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新しい地球倫理を求めて~覇権主義の終焉~ [研究]


「人類は母なる大地を殺すのであろうか?もし、仮に母なる大地の子である人類が母
を殺すなら、

それ以後生き残ることはないであろう」とアーノルド・トインビーは述べている。

人類生誕以来の600万年の悠揚たる時間から見ると、その2万分の1という、瞬
間に等しい時間

帯に、科学革命が起こり人と自然が分離された。およそデカルトによる「人は自然の
主であり所有者

である」という自然認識こそが、産業革命を惹起したものであるが、この時から人び
との関心は急激

に「存在」から「所有」に移る。

以来、地球という水の惑星がはぐくんできた巨大な生命系の中に位置する人類は、他
のすべてを支

配の対象とし、母なる地球を、そしてその母が生み出した生きとし生けるものを自ら
の「進歩」とい

う名のもとに簒奪してきたのである。

今日、国連機関をはじめとする国際世論喚起の数々の試みにも関わらず、地球環境は
破壊され続け、

日々100の生物種が地上から姿を消し、近い将来20億の人びとが飲み水にも事欠
く事態が予想さ

れる。それと共に人類自体の滅亡さえもが囁かれるに至った。

しかしながら、明日を思わず、今日の利益を求める市場原理主義は、未来世代に思い
を致すことが

ない。限りない欲望の追求が「自由」の旗印のもとに推し進められている。これが覇
権主義の正体で

あり、その終焉こそが人類の明日の共生を可能にする条件である。

われわれが知るべきは、地球の砂漠化は人間の心の砂漠化から招来した、ということ
だ。地球シス

テムを救うには、今こそ新しい倫理が問われなくてはならない。

すなわちパラダイムの転換が必須であるとわれわれは信じる。その新しい地球倫理の
探究のために

は、近代の戦争の文化を生み出した理性至上主義すなわち「父性原理」の徹底的な批
判、すべての文

明の深奥に通底する「母性原理」の見直しが行われなければならないとわれわれは信
じる。

「力の文明」から「生命の文明」への転換である。世界の状況は、カントやユーゴー
の夢見た「世

界連邦」の成立には程遠い。しかし「地球市民」の意識の涵養は可能である。何故な
らば、ミシェル・

セールが奇しくも見てとったように、人間に切り裂かれた自然が、無言のうちに、人
間に向かって再

結集し始めているとすれば、この状況こそが全人類への「挑戦」であり、それへの
「応答」が地上の

全民族に求められているからである。

(本セミナー案内は、「ビジネス情報研究会・日本ビジネスインテリジェンス協会」
の提供によるもの

です)



「新しい地球倫理を求めて~覇権主義の終焉~」



1.日時 2011年6月25日(土)9:30~18:00

2.会場 麗澤大学“あすなろ”校舎及び廣池学園 廣池千九郎記念講堂

(麗澤大学“あすなろ”校舎)
http://www.reitaku-u.ac.jp/daigaku/campus/campus01.html

(廣池学園 廣池千九郎記念講堂)
http://www.hiroike-chikuro.jp/chikuro_hall/kashiwa/information/index.htm

3.参加費 3000円(終日)、2000円(午前又は午後)

4.プログラム(詳細http://www.jscsc.gr.jp/article.do?a=79889594904790076

< 個人研究発表

会場 麗澤大学“あすなろ”校舎

< 国際シンポジウム >

会場 廣池学園 廣池千九郎記念講堂

テーマ 「新しい地球倫理を求めて~-覇権主義の終焉~」

モデレーター

服部英二(地球システム・倫理学会会会長)

パネリスト

・松本健一(麗澤大学・比較文明文化研究センター長)

・オーギュスタン・ベルク(パリ・国立社会科学高等研究院教授)

・マイケル・パレンシア=ロス(イリノイ大学名誉教授、前国際比較文明学会
会長)

・ブーバン・シャンデル(インド哲学会副会長)

・町田宗鳳(広島大学大学院総合科学研究科教授)

コメンテーター

伊東俊太郎(東京大学名誉教授、地球システム・倫理学会名誉会長)

村田光平(元スイス大使、地球システム・倫理学会理事)

5.参加申し込み方法 住所、名前、メール、電話、一般/学生、レセプション参加/
不参加を

記入の上、学会事務局のメール tadachi@moralogy.jp へ申し込み下さい。

6.問い合わせ先 麗澤大学立木教夫研究室

Tel 04-7173-3280 Fax 04-7173-3263

メール tadachi@moralogy.jp



主催 地球システム・倫理学会(地球と人類の未来を考える会)

共催 麗澤大学比較文明文化研究センター

協賛機関 国際比較文明学会 、日本比較文明学会 、(公財)モラロジー研究
所道徳科学研究センター

タグ:覇権主義

共通テーマ:学問



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